経営者の人脈の作り方|名刺の数より「信頼」で繋がる関係とは
名刺入れは厚くなったのに、そこから仕事につながった相手は数えるほどしかいない。経営者なら一度は突き当たる感覚です。
人脈の質は、会った人数では決まりません。決めているのは、誰と、どういう前提で関わったかです。そしてその前提を一言でいえば、信用――クレジットです。
この記事では、経営者が人脈をゼロから作り、名刺交換で終わらせずに続く関係へ育てるまでを、4つの段階に分けて整理します。
この記事でわかること
- 「質の高い人脈」の質とは何を指すのか(結論:視座の近さ)
- 交流会の会費が、集まる人の質をふるいにかけている理由
- 自分から選んだ出会いのほうが、結果的にうまくいく仕組み
- 名刺交換で終わる関係と、続く関係を分ける2つの条件
- 信用が積み上がるのは、順調なときではなく困っているときだということ
この記事の内容は、経営者3名の対談ポッドキャスト「CREPASS」で話した第1回がもとになっています。下のプレイヤーから、1本目「質の高い人脈作りとは?」(8分)をそのまま聴けます。読みながら、気になった章の回だけ聴くこともできます。
「質の高い人脈」とは何か?──名刺の数は、人脈じゃない
質の高い人脈とは、肩書きや規模ではなく、いま見ている景色が近い相手との関係のことです。
名刺の枚数は、その指標になりません。1,000枚集めても、いざというときに動いてくれる相手が1人もいなければ、それは人脈ではなく連絡先の一覧です。
仕事以外の接点がある相手ほど、仕事が続く
長く続く関係には、たいてい仕事以外の接点が1つ以上あり、それが関係の土台になっています。
マラソンを一緒にやっている、子育ての話ができる、配偶者どうしが仲がいい。そうした接点がある相手とは、ふとした瞬間に「そういえば仕事のほうは」と話が出てきて、そこから始まった仕事のほうが、結果的に長続きします。
理屈もはっきりしています。仕事だけの関係で見えるのは、その人の1枚か2枚の側面にすぎません。プライベートが少し垣間見えると奥行きが出て、「この人はいつもこう動くから、こう進めればいい」と読めるようになる。相手の判断が読めることが、そのまま仕事の進めやすさになります。
「質」という言葉が指しているのは視座の近さ
ここでいう「質」は優劣の話ではなく、ステージや視座が近いかどうかを指します。
自分がいま向かっている場所と、相手が見ている場所が重なっているか。それだけです。「そんな課題はとっくに終わったよ」という相手とは盛り上がれませんし、逆に高すぎるところにいる相手とは、話の内容についていけません。上場やエグジットの話をされても、いま自分がその気になっていなければ噛み合わないのと同じです。
つまり質が高い・低いという絶対評価ではなく、自分の現在地から見て近いかどうかという相対的な尺度です。
| 噛み合う相手 | 噛み合わない相手 |
|---|---|
| いま自分が向かっている方向を、同じ温度で面白がれる | その課題はとっくに通過済みで、話が懐かしがられる |
| 仕事以外の共通項(趣味・家族・出身地)が1つでもある | 接点が仕事の1枚だけで、それ以外の顔が見えない |
| 相手を「一緒にやる人」として見ている | 相手を「使う/使わない」で見ている |
この表の右側に当てはまる相手とは、何度会っても関係が深まりません。逆に左側なら、最初の1回で仕事の話が出なくても、時間が解決してくれます。
交流会の会費は、視座のフィルターとして働く
会費の金額は、そのまま参加者の視座をふるいにかけるフィルターとして働きます。
無料や低額の交流会ほど、ひたすら営業される場になりがちです。月3,000円の会と月30万円の会では、集まる人の心の余裕が違います。安い場ではなりふり構わず売り込む人が増え、相手のことを考える余裕がなくなる。結果として「類は友を呼ぶ」状態が、会費という分かりやすい線で固定されます。
ただし、営業されること自体が問題なのではありません。視座が同じ相手なら、売り込まれても学びがあります。見ているところが違いすぎる相手に営業だけされるから、疲れるのです。
つまり分かれ目は営業かどうかではなく、人脈という言葉の手前で、相手をどう扱おうとしているかです。使う・使わないで見ているのか、一緒に何かやる相手として見ているのか。入り口はそこで決まります。
判断基準を「損得」から「楽しいかどうか」に置き換える
その場で線を引く基準は、利益が出るかどうかではなく、端的に楽しいかどうかで十分です。
感覚的な話に聞こえて、実は理屈が通っています。損得から入ると、「この我慢は先の利益につながるはずだ」という期待が生まれます。会社員ならそれで我慢もできますが、経営者になると、先の利益のためだけの我慢は続きません。だったら最初から、その場が楽しいかどうかというセンサーで線を引いたほうが、判断が早く、外れも少なくなります。
この基準を採るなら、名刺の枚数が多いこと自体は悪ではありません。毎回きちんと線を引けるなら、たくさんの人に会っていい。量を否定しているのではなく、量をさばく基準を持っているかどうかが問われています。
線引きを習慣にする実践として有効なのが、カレンダーの使い方です。誰かと会う予定だけでなく、「何かを思う」「何かを考える」という時間まで予定として入れてしまう。感情の動きまでカレンダーで管理すると、その日の判断を後から振り返れるようになります。
Q. 「質の高い人脈」の質とは、相手の役職や会社の規模のことですか?
A. いいえ。ここでいう「質」は、自分の現在地から見た視座の近さを指します。自分より高すぎる相手とは話がついていかず、通過済みの相手とは温度が合いません。優劣ではなく、いま同じところを見ているかどうかという相対的な尺度です。
Q. 交流会には参加したほうがいいですか?
A. 参加するなら、ある程度の会費がかかる場を選んでください。無料や低額の場は営業目的の参加者が増えやすく、会費の金額がそのまま参加者の視座をふるいにかけています。あわせて、場を仕切っている人が人間性まで見て人をつなげるタイプかどうかを見ておくと、その場の価値が変わります。
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▶ #1-1 質の高い人脈作りとは?(8分)
▶ #1-3 得する人脈の構築術(5分)
ゼロから始める人脈の作り方──経営者は「どこで」「誰と」出会うか
人脈をゼロから作るときは、自分から選びに行った出会いを軸にするのが確実です。
出会い方は3つに分かれます。自分から動いて生まれたもの、向こうから声がかかったもの、そして自然に発生したもの。このうち、いきなり向こうから来たものが良い関係に育つ確率は、あまり高くありません。半分は営業だからです。
| 出会い方 | 特徴 |
|---|---|
| 自分から会いに行った | 結果を自分で肯定できる。うまくいかなくても自分の責任として納得できる |
| 向こうから連絡が来た | 角度による。ウェブサイトへの問い合わせは仕事になるが、飛び込みの声かけは半分が営業 |
| 自然に生まれた | 共通項があると強い。ただし再現性がなく、狙って作れない |
この3つのうち、意図して増やせるのは1つ目だけです。だからこそ、まず自分から動く量を確保することが出発点になります。
「自分で選んだ」から、その結果を肯定できる
自分で選んだ出会いは、結果がどう転んでも自分の判断として引き受けられます。
分かりやすいのがワンピースのルフィです。行きたい島を自分で選ぶ。選択肢は無限にあって、3つ提示されたら一番危なそうな島を選ぶ。自由だから選べるし、だからこそ選んだ結果を全部肯定して戦えます。
人の選び方も同じです。限られた選択肢の中から「この人に会いたい」と思って会いに行く。嫌な相手だったならそれも自分の責任ですし、面白い仲間ができたならそれも自分の選択の結果です。この納得感があるかどうかで、関係を続ける粘り強さが変わります。
運や引き寄せも、同じ構造で説明できます。運を引き寄せるために必要なのはバッターボックスに立つ回数だ、という考え方です。運という言葉で片づけるとスピリチュアルな話になりますが、打席に立った回数と、そこで自分から振ったかどうかに置き換えれば、明日から再現できる手順が残ります。
オンラインでは「居心地の悪さ」が測れない
居心地の良し悪しは、同じ空間にいなければ拾えない情報で、画面越しにはほぼ届きません。
オンラインは部屋を共有していないので、その場の空気が伝わってきません。直接会えば同じ空間にいるぶん、居心地が悪いと感じたらすぐ離れることもできます。空間を共有して人と会うのは、それだけで負荷の高い行為であり、だからこそ得られる情報も多いということです。
ストレスホルモンは汗からも出るため、同じ空間にいると相手の緊張がこちらにも伝わってくる、という話もあります。科学的な検証はここでは踏み込みませんが、少なくとも実感として、画面越しには拾えない情報が対面には確かにあります。
「勘」は打席数に比例する
勘とは途中の過程をすっ飛ばした結論のことで、その精度は打った打ち手の数に比例します。
職人が何度も繰り返すからこそ、勘どころで良いものを作れるのと同じです。そして人間は、子どもの頃から何万回も人を見てきているので、対人コミュニケーションの勘どころだけは全員がかなり高い水準を持っています。
だから交流会で直接会ったときの「ん?」「面白くないな」という感覚は、たいてい当たっています。顔の左右非対称のわずかな変化や、話しているときの表情から、この人は嘘をついているらしいと察知してしまう。その精度の高いセンサーを使うために、対面で会うという順番です。
誰と会うかを決めているのは、間に立つ人かもしれない
誰とつながるかは、その場を仕切っている人の力量でほぼ決まってしまいます。
交流会を年に1,000回こなす人に攻略法を聞くと、「仕切っている人に媚びを売ること」という答えが返ってきます。身も蓋もないようで、これは的を射ています。ファシリテーターの力量には、はっきりと3段階があるからです。
仕事の需給が噛み合うだけなら2段階目で足ります。しかし長く続く関係は、人間性の側で決まります。3段階目までできる人を「お見合いテトリス」に例えるなら、凹凸をはめるだけでなく、はまった後に続くかどうかまで見ている人です。良いファシリテーターに出会えること自体が、人脈における一つの資産になります。
Q. 人脈作りは、まず何から始めればいいですか?
A. 誰かに紹介されるのを待つのではなく、自分から会いたいと思った相手に自分で連絡を取ることからです。向こうから来た出会いより、自分から動いた出会いのほうが結果的に良くなります。理由は成功率の高さではなく、自分で選んだ結果は自分で肯定できるからです。
Q. オンラインの面談だけでは不十分ですか?
A. 効率の面ではオンラインで十分ですが、居心地の悪さや違和感といった情報は、同じ空間にいないと拾いにくくなります。対人の勘は打席数に比例して精度が上がるため、その勘を働かせたい相手とは、一度は対面で会っておく価値があります。
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▶ #1-4 ZOOMでは見抜けないリアルな人脈術(11分)
▶ #1-6 「運」や「引き寄せ」の本当の正体とは何か(6分)
名刺交換で終わる人、ビジネスに発展する人の決定的な違い
一度会っただけで終わる関係と続く関係を分けるのは、相手に言いにくいことを言えるかどうかです。
たとえば、通っている歯科医院に強く意見を伝えたとします。料金の見せ方や承諾を取るタイミングが、患者が感じる重大さに比べて軽すぎる。普段は言わないけれど、そのときはきちんと伝えた。すると相手が「当院の落ち度です、ありがとうございます」とはっきり返してくる。ここから関係は変わります。
怒る、注意するというのは、実はかなりのコストです。精神的な負担を払ってまで相手に何かを言うのは、その関係を続けたいという熱がなければできません。つまり苦言は、その関係を続けたいという意思表示です。
逆に、嫌だと思ったらもう行かないという選択のほうが、精神的には圧倒的に安上がりです。技術は良いけれど受付の対応が気になる医院、味は良いけれど店員の態度が引っかかる飲食店。多くの人はそこで何も言わず、黙って離れていきます。
「限りあるパイ」かどうかで、言うか言わないかが決まる
言うか黙るかの線を引いているのは、その相手に代わりがきくかどうかです。
地方都市では、良いと思える歯科医院が数軒しかない、ということが普通に起こります。自分にとって限りある1軒だから、伝えないと相手も変わらないし、自分も通う場所を失う。東京と地方では、そもそも選択肢の数が違うわけです。
代わりがきく相手なら、黙って次へ行けばいい。代わりがきかない相手だからこそ、コストを払って伝える。人脈でも同じで、この人でなければならない相手にだけ、言いにくいことを言う価値があります。
そしてこの考え方は、突き詰めると自分都合です。自分にとって必要だから関係を続ける。相手のためを思って、という建前を先に立てるより、自分都合であることを受け入れたうえで人と付き合うほうが、関係はよほど長持ちします。
共通点は、待つのではなく用意しておく
共通点は相手が見つけるものではなく、見つけてもらう材料をこちらが用意しておくものです。
たとえば、LinkedIn経由で東京大学の2年生から相談が入ることがあります。マーケティング領域で企業向けアンケートのプロジェクトをやっていて、内容を見てほしい、という連絡です。学生から声がかかる状態は偶然に見えますが、そうではありません。
種明かしは肩書きにあります。マーケターと名乗るだけでなく、「臨床検査技師のマーケター」と名乗る。マーケターは世の中に大勢いますが、臨床検査技師のマーケターは珍しい。この形容詞が、特定の相手にだけ強く刺さるフックとして働き、病院関連の相談がかなりの角度で入ってくるようになります。
学生との接点なら出身地や大学、旅好きが相手なら世界一周の経験。相手の目的に合わせた形容詞を、いくつか持っておくという考え方です。
| やり方 | 起きること |
|---|---|
| 肩書きだけを名乗る(例:マーケター) | 同業と横並びになり、選ばれる理由が価格や実績の量に寄る |
| 形容詞を足す(例:臨床検査技師のマーケター) | 刺さる相手は狭くなるが、その層からの相談の角度が上がる |
| 相手別に形容詞を持ち替える(出身地・経験・趣味) | 共通点を相手が見つけやすくなり、向こうから接点が生まれる |
これはブランディングそのものです。ブランドとは覚えてもらうための飾りではなく、誰に見つけてもらうかを設計する行為だということが、この一点からもよく分かります。
Q. 名刺交換で終わってしまう関係を、続く関係に変えるには?
A. 相手に言いにくいことを言えるかどうかが分岐点です。苦言を伝えるのは精神的なコストが高く、また会いたい相手にしか払えないコストだからです。あわせて、相手が共通点を見つけやすいように肩書きに形容詞を足しておくと、向こうから接点が生まれやすくなります。
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▶ #1-2 「一生モノの繋がり」の見極め方とは(10分)
▶ #1-5 顧客を引き寄せる『形容詞』ブランディング人脈術(7分)
人脈の正体は「クレジット=信用」──長く選ばれ続ける関係の育て方
人脈の正体は信用の蓄積で、それは順調なときではなく、困っているときのやり取りで積み上がります。
起業初期には、こういう局面が訪れます。成果報酬で受けた案件で成果が出すぎて先方が慌ててしまい、契約が想定より早く終わりそうになる。社内でも別のいざこざが重なる。資金も時間も余裕がない。
そんなとき、過去に一度サポートしたことのある会社へ、久しぶりに連絡を取る。取り繕わずに「今やばくて、何か仕事をもらえないですか」と正直に伝える。すると「分かりました」と返ってきて、止まっていた案件を再開できるよう社内に働きかけ、他の仕事も回せるよう動いてくれる。2〜3日後には本当にスタートが決まる――こういうことが実際に起こります。
腹を見せる、白旗を上げる。かっこうをつけずに、やばいですと言えるかどうか。それができる相手との関係が、結果的に一番強い関係です。
助けられた経験が、次に人を助ける速度を上げる
一度助けられた側は、次に誰かが困っているとき、迷わず先に手を出せる人になります。
自分も同じ状況をくぐったばかりなのに、他人が抜き差しならない状況になったとき、真っ先に「何か手伝えることはありますか」と声をかけられる。困っているときに手を貸すのは、大事だと分かっていてもなかなかできることではありません。それを実際にやってしまう人が、結果として信用を勝ち取っていきます。
困っているときに付け込んでくる人は一生恨まれ、困っているときに助けてくれた人は一生忘れられません。どちらも同じ構造で、相手がどういう状態のときに関わったかで、記憶の残り方がまったく違うということです。信用が積み上がるのは、順風のときではありません。
この図のとおり、名刺交換や順調なときのやり取りでは残高はほとんど動きません。動くのは、弱みを見せたときと、相手の窮地に手を貸したときです。
「コーヒーが飲みたい」にどう答えるか
取引で終わるか伴走になるかは、相手の要望をそのまま満たすか、その先を一緒に探すかで分かれます。
世の中には「コーヒーが飲みたい」という相談があります。多くの店は、お金をもらってコーヒーを出すのがゴールです。それがお店とお客さんの関係です。一方で、「コーヒーが飲みたい」と言われたら一緒に豆を選び、一緒に飲みに行く。それが会社同士の関係の作り方だ、という考え方があります。
ここにはもう一段の判断も含まれます。「SNSはみんなやっておけばいいんでしょう」と言われることは多いけれど、コーヒーと同じで、あなたに今それが本当に必要ですか、という場面がいくらでもあります。今飲んだら眠れなくなりますよ、というときは普通に断る。
自分が得意な手法を勧めれば売上にはなります。それでも、いま必要なのは別の打ち手だと正直に伝える。その会社が伸びれば、結局は自分の得意分野の依頼も戻ってきます。短期の受注を1回見送れるかどうかが、信用の分かれ目です。
選ばれ続ける関係は、信用の残高で決まる
長く選ばれ続けるかどうかは、能力の差ではなく、相手の中に積み上がった信用の残高で決まります。
視座が近い相手を選び、自分から会いに行き、続けたい相手には言いにくいことを言い、困ったときには弱みを見せる。その一つひとつが、相手の中に少しずつ残高として積み上がっていきます。
名刺の枚数が増えても残高がゼロなら、そこから仕事は生まれません。逆に残高さえあれば、久しぶりの連絡1本で状況が動くこともある。人脈をクレジット=信用として捉えるとは、そういうことです。
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▶ #1-7 「弱みを見せる」ことでピンチを救った起業初期の信頼構築(8分)
▶ #1-8 「コーヒーが飲みたい」にどう答える?クライアントとの真の伴走力(5分)
まとめ
ここまで見てきた経営者の人脈の作り方は、次の6つの要点に整理できます。
- 質は視座で決まる:名刺の枚数ではなく、いま見ている景色が近いかどうか。交流会の会費は、その視座をふるいにかけるフィルターとして働く。
- 判断基準は損得より「楽しいか」:その場で線を引ける基準があるなら、たくさんの人に会っていい。基準がないまま量をこなすから、名刺だけが増える。
- 自分から選びに行く:自分で選んだ出会いは、結果を自分で肯定できる。運や引き寄せも、打席に立った回数の話に置き換えられる。
- 対面でしか測れないものがある:居心地の悪さや違和感は、同じ空間にいないと拾えない。対人の勘は打席数に比例する。
- 続く関係には苦言と共通点がある:代わりがきかない相手にだけ、コストを払って言いにくいことを言う。共通点は待つのではなく、形容詞として用意しておく。
- 信用は困っているときに積まれる:弱みを見せられるか、相手が困ったときに動けるか。言われたものを売るのではなく、一緒に探せるか。
この記事のもとになった対談を聴く
ここまでの内容は、経営者3名の対談ポッドキャスト「CREPASS」の第1回で話したものです。
記事に書ききれなかったやり取りや、実際の温度感は音声のほうがよく伝わります。全8本、1本あたり5〜11分です。
CREPASS 信頼でつながる経営者ポッドキャスト(Spotify)をフォローする
よくある質問
Q. 人脈は何人くらいいれば十分ですか?
A. 人数の目標を置く必要はありません。数そのものが悪いのではなく、付き合う相手かどうかを判断する基準を持っているかどうかが問題です。基準さえあれば会う人数は多くてよく、基準がないまま数だけ増やすと名刺だけが残ります。
Q. 人見知りでも人脈は作れますか?
A. 作れます。必要なのは、大人数の場で誰にでも話しかけることではありません。面白そうだと思った相手にだけ話しかけ、居心地が悪ければ離れる。共通点を見つけてもらえる肩書きを用意して、向こうから来てもらう。どちらも、広く声をかけ続ける必要のないやり方です。
Q. 相手に紹介や仕事をお願いするのは、図々しくないですか?
A. 取り繕って接点を保つより、状況を正直に開いたほうが関係は続きます。困っているときに助けてくれた相手は一生忘れられない、という構造があるからです。頼まれた側にとっても、頼られたという事実は関係を強くします。
Q. 人脈作りにSNSは使うべきですか?
A. 目的次第です。共通点を見つけてもらう入り口としては有効で、実際にLinkedIn経由で相談が入る例もあります。ただし「みんなやっているから」で始めると労力だけがかかります。誰に見つけてもらいたいかを決めてから、その相手がいる場所を選んでください。
経営者コミュニティ CREPASS
信頼で、仕事が回る輪に。
CREPASSは、実務を通じて関係を築き、評価を蓄積することで、案件が自然に流通する紹介制の経営者コミュニティです。名刺の数ではなく信用でつながる場を、いま一緒に作っています。参加のご案内は公式LINEからお送りしています。